図3.6にバイオマスの年変動パターンを示した。植物体の炭 素量と土壌有機物の関係は明確に線対称を示した。植物体炭素量の年変動が 11.83 PgC 、土壌有機物の年変動が 17.73 PgC であるのに対し、枯死量は年変 動が 0.1 PgC 以下であることから、増えた植物体炭素による枯死が土壌有機物 の年変動を直接生み出しているのではなく、気温や日長など気象学的な変化 によって土壌有機物は分解によって減少し、植物体炭素量は光合成によって増加 するという関係にあることがわかる。